査定士の道 入社1日目前編

                            



「え〜と、はじめまして、今日からお世話になりますみっちです。」

「車屋は、はじめてなんで、わからないことが多いと思いますがよろしくおねがいします。」

「おお^^  よろしくね」

と、1人1人に挨拶をして回り、全員に挨拶を終わらせて・・・・
なにをしたら、いいのだろう?

社員さんたちは、朝から、車を移動させたり、開店準備でいそがしそうです。

私は、どうしていいか?わからずに、その辺をウロウロw

それに気が付いた店長が私のところに来て、

「なにもすることないなら、掃除でもしてて、道具はそこにあるから・・・」

「はい、わかりました。」

もくもくと、店内のカーペットに掃除機をかけて、机を水拭きして・・・・・・・

よし、開店、準備OKだ。

店の中にBGMが流れ始める・・・・・・社員の人たちは、外で車を洗いながら待機

店内は、店長と、私の2人だけです。
なぜか、微妙に気まずい雰囲気だったのを覚えております。

「あの?店長?私は、なにをしたらいいでしょうか?」

「ん〜そうだな?まずは、基本を覚えてもらおうか」

「はい。」

「まず、営業とは、なんだと思う?」

「え・・・・・・物を売るときの接客とか?・・・・・・・そんな感じの・・・・?」

「ちがーう」ヽ(`Д´)ノ

「営業とは結果だ・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「どんなに頑張ったって、結果がでなきゃ意味がないんだよ」

「たとえば、この店で、一生懸命やって1台も売れない奴と、
1台売れたからと、パチンコ行ってる奴、どっちがエライと思う」

「売ったほうの人ですか?」

「そう!!売れない奴よりも売れる奴の方がエライんだ」

なんか、納得できねぇ〜!!
理不尽すぎるぜ店長・・・・・頑張ってるやつも評価してやれよ・・・・・

そう思いながらも、何も言わずにうなずいてる私・・・・・ヘタレだ・・・・・・・

2時間ほど、店長に営業とは、なにか?・・・・を聞かされウンザリ!!

いつの間にかお昼の時間でした。

店長から、ラーメン屋の出前のチラシを渡されて

「全員の注文を聞いて、電話しておいてくれ・・・・・・・」

「ハイ」

「接客中のOOさんと▲▲さんは、どうしますか?」

「ああっあいつらは、チャーハンでいいよ」

えっ聞かなくていいのかな?
まぁ、いいや、とりあえず言われた通りに
ちかくのラーメン屋に電話・・・・・・・

「え〜とラーメンと、XX定食と、チャーハン2つと・・・・・・」

ガチャン・・・・計7品ほど頼み電話を切る。




「お世話様で〜す。中華ショップSRです。」

Σ(- -ノ)ノ エェ!?
早すぎだろ、電話を切ってまだ5分もたってないぞ・・・・・
まさか、造り置きか???

配達時間を考えても、店までバイクで3分はかかるだろうし・・・・・
あきらかにおかしいぞ!!

店長が( ̄ー ̄)ニヤリとしながら、

「ここは、出前がめちゃくちゃ早いんだよ!!ビックリしたか?」

「はい。。。。。いや、早すぎじゃないですか?」

「そこがいいんだよ・・・・・・・・」

私は、ラーメンを頼んだのですが
・・・・・・・激まず・・・・・・はっきりいっておいしくないです。

周りをみると、周りの社員の人も不満そうに食べている。

その中で店長のみ

「うまい、うまい・・・・・・・」

あんた味覚ないのかよ・・・・・・?

こっそりと、社員のOOさんが
「ここまずいでしょ?」
「店長が気に入ってるから、みんな嫌々食べてるんだよ」

「あっなるほど・・・・・誰も言わないんですねw」

「言ったら機嫌悪くなるでしょ・・・・なんか、熱血派だしねw」

「クスクス」

ご飯も食べ終えて、午後からお仕事です。

強制的にチャーハンを頼まれた▲▲さんは、まだ、ご飯も食べずに接客中・・・・

私は、また店長に絡まれるのかと思ってたら?

「お〜い、みっち、ちょっとコイ」

「なんですか?店長?」

「さっき、午前中に、営業の仕方、教えただろ?」

( ゚Д゚)ハァ?・・・・あの結果が全てって奴しか、聞いてませんけど・・・・・・・

「初心者のお前ができることなんて無いからな、名刺作ってやったから営業してこい」

へ?

なんだこれ、店長の名刺の上に私の名前がテプラで貼ってあるんだけど・・・・・

「どうだ?研修生っぽいだろ?
せっかくだから、新人らしく営業してこい・・・・」

研修生らしくの意味が解りません・・・・・・orz

「訪問販売ですか?」

「いや、県内にある、ディーラーいける限りに回って挨拶してこい。
車は、会社にある代車のなかから、好きなの乗っていけ」

「あとは、必ず、ディーラーの担当者から名刺をもらってこいな」

「えっなんの営業ですか?」

「そうだな〜とりあえず、お客さんの下取りで、値段の合わない車とか、あれば紹介してください。
コレだけ言えれば大丈夫だ、何か聞かれたら、新人なんでわかりませんでいいよ!!」

「もし、手ごたえありそうな感じだったら、すぐに俺の携帯か、店に電話よこせ、いいな」

「わかりました、いってきます・・・・・・・」






まさか、営業がこんなにきついものなんて思っても見ませんでした・・・・・

後編へ続く



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